第1回土地利用計画審議会
開催日時 |
平成29年8月10日(木曜日)午前10時から正午まで |
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開催場所 |
長久手市役所西庁舎3階 研修室 |
出席者氏名(敬称略) |
会長 瀬口 哲夫 (事務局) 市長 吉田 一平、副市長 鈴木 孝美、市長公室長 高嶋 隆明、同部次長 水野 泰、経営企画課長 日比野 裕行、同課長補佐 森 延光、同課経営係長 平岡 優一、同課主任 萩原 史紀子 |
欠席者氏名(敬称略) |
委員 宮脇 勝 |
審議の概要 |
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公開・非公開の別 |
公開 |
傍聴者人数 |
3名 |
問合先 |
長久手市役所 経営企画課 電話:0561-56-0600 |
会議録
議事
1 あいさつ
【市長あいさつ】
本市は昭和40年代から地域の人たちで組合を作って、名古屋市に隣接する西側から土地区画整理事業を行ってきました。土地区画整理事業では、自分たちの財産である土地の4割くらいを道路や公園の土地とするために減らして、まちの骨格を作ってきました。そして、100ヘクタール規模の組合区画整理を4つ行い長久手市は、この50年間で人口が約1万人から約6万人近くに増え、快適で便利なまちと言われるようになりました。一方、そうした便利なまちをつくっていく過程において、少しずつ「地域のつながり」と「緑」を失ってきました。
今、私が大切だと考えるのは、もう一度、「地域のつながり」を作ることと「緑」を取り戻すことです。「地域のつながり」を作るためには、市民のみなさんに集まっていただき、まちづくりについて議論してもらうことが重要だと考えています。そして、緑の保全についても、活用することを視野に入れれば、保全と地域の活性化を両立できるのではないかと思います。
本市では、今後しばらくは人口増加が続くと予想されていますが、いずれは少子高齢、人口減少時代を迎えることになります。これからのまちづくりは、住宅、コミュニティ施設、商業施設などいろいろな機能が混ざり合った、高齢者の方が暮らしやすいまちのあり方を考えていかなければならないと思います。このような環境、状況の変化に対応し、望ましいまちづくりを推進するため、このたび、第3次土地利用計画の策定に取り組むことになりました。
本審議会には、学識経験者の皆様、関係する各種団体の皆様、そして公募による市民の方3名にご出席いただいております。委員の皆様方には、忌憚のないご意見を賜り、活発にご審議くださいますようお願い申し上げます。
2 長久手市土地利用計画審議会委員の委嘱について
【委員を委嘱】
【各委員自己紹介】
3 議題
(1) 議題1 会長及び職務代理の選任について
【条例に基づき会長を互選、会長より職務代理を指名】
会長 瀬口哲夫委員、職務代理 松本幸正委員に決定
(2) 議題2 諮問
【市長より、会長へ諮問書の交付】
(3) 議題3 第3次長久手市土地利用計画策定に向けたスケジュール
議題4 現計画の評価について
【資料1~4に基づき、一括して事務局より説明】
(委員)
資料3の水色の点線は何を表しているのですか。
(事務局)
水色の点線は香流川を表しています。
(委員)
資料4の前熊地域について、市街化調整区域の民間開発の3分の1が既に進んでいて、なぜ人口減少となっているのですか。
また、現行の計画で位置づけられているものの、土地利用が予定どおり進んでいないエリアがあるようですが、なぜ進んでいないのか考察があれば教えていただきたいと思います。
(事務局)
資料4 地域別人口の進捗状況の前熊地域について、市街化調整区域の民間開発については、3つのエリアに分かれており、その内の2つのエリアが前熊に位置しています。この2つのエリアには、人がまだ住んでいないため前熊地区の人口が増えていません。なお、前熊地区の2つエリア以外のもう1つのエリアは、岩作地区に位置し、ほぼ住宅が整備されています。そのため、岩作地区の人口の進捗状況は目標値以上となっています。
長久手中央地区北側については、市街地拡大を想定していましたが、長久手中央地区土地区画整理事業が現在進行中で完成に至っていません。現状は、田んぼと畑となっており、法人の参入による市民農園もあることも踏まえ、土地区画整理事業の状況を見ながら今後も検討が必要な地区だと考えています。
瀬戸市境の大草丘陵北縁部については、瀬戸市側でデジタルリサーチパーク構想という企業誘致を進めるゾーンが位置づけられていたことから、長久手市側も整合を図るため工業用地の位置づけをしていましたが、瀬戸市の構想も縮小傾向で長久手市としても企業誘致をしている状況に至っていません。現状、工業用地の東側は、保安林もあり主に森林となっています。
(委員)
土地利用構想図については、事業が遅れているだけであれば現行計画を踏襲していけばよいと思います。一方、時間の経過とともに事情が変わってきたということであれば見直しが必要となります。踏襲か見直しかを分けて考えた方がよいと思います。
(会長)
長久手市の人口は総合的に見ると増加してきているが、一部では、開発計画が遅れているところもあるようです。
(4) 議題5 課題の整理について、
議題6 第3次長久手市土地利用計画策定に向けた基本的な考え方(方向性の検討)
【資料5~7に基づき、一括して事務局より説明】
(委員)
資料6に記載されている市役所周辺のスポーツターミナルについて、しっかり議論していきたいと思うので、スポーツターミナルとはどのようなものか説明をお願いします。また、既成市街地の低未利用地の有効活用について、地域のコミュニティづくりに活かせる場所や多様な世代が暮らしやすいまちづくりができるとよいと思います。あと、緑豊かな環境に優しい住宅地の形成とはどのようなものか説明をお願いします。
(事務局)
1点目について、昨年度策定したスポーツ施設整備等基本構想において、スポーツターミナルの基本的な整備の方向を整理させていただいています。これからのまちづくりのキーワードとして「健康」というものがあり、健康寿命を延ばしていくことも重要だという視点から健康とスポーツという2つの考え方を併せ持った施設の整備を検討していくという内容になっています。
2点目について、市では小学校区単位でまちづくりを進めていますが、高齢者や子育て世代が暮らしやすいまちづくりを念頭に置いて土地利用計画を策定していきたいと考えています。
3点目について、緑については、市街地の整備により減少してきた経緯がありますが、今後は緑の保全だけでなく創出ということもキーワードとしてあげています。また、公園西駅周辺地区では、環境にやさしい住宅を整備するリーディングプロジェクトが進んでいます。今後は環境に配慮した住宅にしていくということも踏まえて緑豊かな住環境を形成していきたいと考えています。
(会長)
既成市街地の中で緑豊かな環境にしていくという具体的なイメージはありますか。低未利用地を活用していくにあたり、多様な世代が暮らしやすい環境の形成や緑豊かな住環境の形成を踏まえて検討すると、興味深いと思います。議論のポイントの一つになると考えます。
(事務局)
具体的な内容については、今後検討していくことになります。
(委員)
公園西駅周辺地区はどのような意味で環境にやさしいのか説明をお願いします。
(事務局)
公園西駅周辺地区の南側1ha程度の場所に先進モデル地区を設定しており、二酸化炭素排出量の削減を目的に、民間商業事業者が建物の緑視率を高めたり、遮熱する道路を整備したりするなどの取り組みを行っており、今後このような取り組みを既成市街地にも取り入れていきたいと考えています。
(委員)
市役所の建て替えについてはどのように考えていますか。
(事務局)
市の人口が増加していることもあり、市役所の中が手狭になってきている状況です。また、市役所は発災時に防災の拠点にもなることから、防災の観点からも老朽化が心配されています。建て替え構想としては現在の敷地内でどう建て替えるかを検討しつつ、スポーツターミナルの立地とあわせて総合的な土地利用を模索しているところです。
市役所は市街化調整区域に立地し、都市計画法上、敷地を広げて建て替えることができない状況です。
(委員)
少し先を見通しながら、抑制思考でいこうというのが今回の特徴だと思います。
住宅地としてのブランド化によって地価が上昇し、これまで長久手市で家を買って住むことができた人が住めなくなってくる可能性が考えられないでしょうか。長久手市の地価について説明をお願いします。
また、今後イケアやジブリパークができることで、環境の変化が住環境にどのように影響するかを考える必要があると思います。
既成市街地では土地区画整理事業の実施時期によって状況が異なると思うので各地区の状況を詳細にみることも必要だと思います。
(事務局)
長久手市の地価は上昇している状況にあります。リニモが整備されたことにより、駅周辺を中心に地価が上がっています。市では住宅地を開発するときに、1つの宅地にゆとりをもたせた面積にしてほしいとお願いしてきたため、庭に緑や植林された宅地が多く、緑が豊かな住宅地がつくられてきましたが、最近は空き地になった土地を分筆して売り出されることもあり、緑が少ない住宅が増えてきている印象があります。
交流人口が増えいくことは土地利用でも様々な論点があると思います。また、市の東部と西部で土地利用の状況は異なっており、それぞれで考え方を整理する必要があると考えています。
土地区画整理事業が開始して40~50年経っているような地区では、人口構成が変わってきているので、それに応じた検討が必要だと考えています。
(委員)
市東部の森林には、イノシシやシカがみられます。自然環境を保全するエリアにすることで、環境を守りながら、様々な人に来てもらえるかもしれないと思います。
スポーツの杜周辺では、営農が難しい農地があるという話も聞いています。また、瀬戸大府東海線の整備がなかなか進まない中で、瀬戸市方面へ行く道路の渋滞解消となる道路整備も考えてほしいと思います。
(事務局)
大草丘陵については恵まれた自然環境がある一方、イノシシ等がでる状況もあります。鳥獣対策や里山の活用の状況を踏まえ、検討を進めていきたいと考えています。
スポーツの杜については、スポーツ施設整備等基本構想にて「本市の屋外スポーツの拠点施設として、今後も重要な施設となることから、借地については、地権者との契約等を考慮しながら、公有地化を検討します。」としています。瀬戸大府東海線の整備については、重要な課題としてとらえ、県と一緒に進めているところです。
(委員)
人口フレームは住宅地との整合は図られているのでしょうか。人口増加分の受け皿はしっかりつくっておく必要があると考えます。
(事務局)
今回の資料は人口フレームではなく、人口推計結果をお示ししていますが、土地区画整理事業や民間開発事業による人口増加分は見込まれています。今後政策的に人口を増やすべきか否か検討していくことになります。
(委員)
市役所周辺の件は、市民の方といろいろ話をしていかなくてはならないが、将来の姿を描いたとき、現行の農用地のままとしていくのか、実施するのであれば計画にしっかり位置づけていく必要があると思います。
モリコロパークの北側の青空駐車場は、有効な活用ができるのではないかと思っています。
昨今は災害についての関心が高いと思いますが、災害リスクについては検討する必要はないのでしょうか。市役所を防災拠点として整備の必要性を整理しているのであれば、市全体の土地利用を整理する際も災害リスクを考慮する必要があると思います。
(事務局)
災害リスクについては、そこまで意識していませんでしたが、ご意見を踏まえて考えていきます。
(会長)
次回にハザードマップを示してもらいたいです。また、推定活断層周辺の土地利用についても検討する必要があるかもしれません。
(委員)
亜炭鉱跡のあるところも含めて土地利用の検討が必要だと思います。
(会長)
土地利用の検討にあたっては、まず、長久手市の都市としての持続的な発展が可能な土地利用という視点が必要だと思います。また、昨今いわれている集約型都市構造を市でどう考えるかもポイントの1つだと思います。そして、市東部の緑の保全・活用・創出が今回新しく示されました。これらをを踏まえて、実際の土地利用を考えていくことがポイントと考えます。
これから本日示された、市の将来人口予測、日本全体の人口予測、現計画の課題の検証、交通ネットワーク、防災の視点を踏まえ、今後の検討を進めなければいけないでしょう。また、今回新しく示された市役所の建て替えやスポーツターミナル(総合体育館)の立地の検討については、実施するとなれば土地利用計画に位置づけていかなければならないと考えます。
さらに、本日の審議会では、既成市街地については、土地区画整理事業の実施時期が異なるエリアごとに土地利用を検討することが指摘されました。住宅地の緑を確保についても指摘されましたが、これをやろうとすると地域や民間の土地に何らかの規制をする必要があるでしょう。
本日の議論をふまえ、第2回審議会では、将来人口フレームや本日の意見を反映させた形で基本方針も示されます。第2回審議会も活発な議論をお願いします。
以上
資料
第1回土地利用計画審議会 次第 (PDFファイル: 129.9KB)
委員名簿 長久手市土地利用計画審議会委員一覧 (PDFファイル: 67.4KB)
資料1 長久手市土地利用計画の位置づけについて (PDFファイル: 40.3KB)
資料2 第3次長久手市土地利用計画策定スケジュールについて (PDFファイル: 68.6KB)
資料3 第2次長久手市土地利用計画の基本方向(土地利用構想図) (PDFファイル: 245.4KB)
資料4 第2次長久手市土地利用計画の評価について (PDFファイル: 521.6KB)
この記事に関するお問い合わせ先
市長公室 企画政策課 企画調整係
〒480-1196 愛知県長久手市岩作城の内60番地1
電話番号:0561-56-0600
ファックス:0561-63-2100
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更新日:2020年11月30日