HPVワクチン予防接種について
HPV ワクチンは、平成 22(2010)年11月から子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業として接種が行われ、平成25(2013)年4月に予防接種法に基づく定期接種に位置づけられました。
平成25(2013)年6月から、積極的な勧奨(個別に接種を勧める内容の文書をお送りすること)を一時的に差し控えていましたが、令和3(2021)年11月に、専門家の評価により「HPV ワクチンの積極的勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当」とされ、令和4年4月から、他の定期接種と同様に、個別の勧奨を行っています。
平成25年6月以降、積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方(平成9年4月2日~平成18年4月1日生まれの女子)への対応については、こちらをご覧ください。
ワクチンの接種は、その有効性と接種による副反応が起こるリスクを十分に理解した上ですすめてください。
HPV感染症について
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、皮膚や粘膜に感染するウイルスで、200以上の種類があります。粘膜に感染するHPVのうち少なくとも15種類が子宮頸がんの患者さんから検出され、「高リスク型HPV」と呼ばれています。これら高リスク型HPVは性行為によって感染しますが、子宮頸がん以外に、中咽頭がん、肛門がん、腟がん、外陰がん、陰茎がんなどにも関わっていると考えられています。
感染しても、約90%の確率で、2年以内にウイルスは自然に排除されるとされています。しかし、ウイルスが自然に排除されず、数年から数十年にわたって持続的に感染した場合には、がんになることがあると報告されています。
子宮頸がんについては、HPVが持続的に感染することで、異形成を生じた後、浸潤がんに至ることが明らかになっています。
日本においては、ほぼ100%の子宮頸がんで高リスク型HPVが検出され、その中でもHPV16/18型が50~70%、HPV31/33/45/52/58型を含めると80~90%を占めます。
日本では、子宮頸がんの罹患者は年間約1.1万人、それによる死亡者は約2,900人になるなど、重大な疾患となって います。子宮頸がん年齢階級別罹患率は20代から上昇し、40代でピークを迎えます。
特に20~30歳代で発症する子宮頸がんを予防するためには、ワクチンの効果が期待されています。
ワクチン接種の効果
サーバリックスおよびガーダシルは、子宮頸がんをおこしやすい種類であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。
シルガード9は、HPV16型と18型に加え、31型、33型、45型、52型、58型の感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。
定期接種について
対象者
12歳となる日の属する年度の初日から16歳となる日の属する年度の末日までの間にある女子
(小学校6年~高校1年相当の女子)
標準的な接種期間
13 歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日までの間
標準的な接種スケジュール
一定の間隔をあけて、同じワクチンを合計2回または3回接種します。接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。どのワクチンを接種するかは、接種する医療機関に相談してください。
3種類いずれも、1年以内に規定回数の接種を終えることが望ましいとされています。
※1: 1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
※2・3: 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※2)、3回目は2回目から3か月以上(※3)あけます。
※4・5: 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の1か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※4)、3回目は1回目から5か月以上、2回目から2か月半以上(※5)あけます。
参照
厚生労働省ホームページ:ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~
この記事に関するお問い合わせ先
子ども部 子ども家庭課 母子保健係
〒480-1196 愛知県長久手市岩作城の内60番地1
電話番号:0561-56-0210
ファックス:0561-63-2100
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更新日:2021年04月01日