平成30年度第2回長久手食育推進支援会議
開催日時 |
平成31年1月30日(水曜日)午前10時から正午まで |
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開催場所 |
長久手市役所 本庁舎3階 第4会議室 |
出席者氏名(敬称略) |
会長 安達内美子 事務局 担当課 |
欠席者氏名(敬称略) |
委員 野々山雄士 |
審議の概要 |
(1) 食育推進計画に関する進捗状況について(報告) |
公開・非公開の別 |
公開 |
傍聴者人数 |
1名 |
問合先 |
建設部 みどりの推進課 農政係 |
会議録
1 あいさつ
議事に先立ち、事務局より建設部長あいさつ、会長あいさつ
2 議題
(1) 食育推進計画に関する進捗状況について(報告)
事務局説明要旨
平成30年11月に実施した中間アンケート結果を中心に、長久手市食育推進計画の目標達成状況について報告を行った。
- ア 中間アンケート調査の概要説明(資料1)
本年は長久手市食育推進計画の中間年であり、数値目標の達成状況を測るため、市内の学校と保育園を通じてアンケートを実施。集計結果は資料1のとおり。配布対象や回収方法は、計画を策定した平成27年度当時と同じ条件で実施した。 - イ 数値目標の達成状況(資料2、3)
計画策定時の平成27年度を基準値、今回の中間アンケート結果を現状値として、目標値の達成状況を◎(二重丸)、○(丸)、△(三角)で示した。結果は資料2のとおり。なお、目標11食育ボランティア数について一つ補足で、計画策定時の基準値は283人だが、内訳を見直したところ団体のダブルカウントがあったため、基準値は219人と改めたい。内訳は資料3のとおり。
発言要旨
委員:
目標7について、現状値が前回より下がった理由として、学校近隣の農地等がなくなったとのことだが、学校行事等で使用される機会がなくなったということか。
事務局:
そのとおりである。近隣の農地を借りて農作業体験を実施していた学校もあったが、それができなくなってしまった。
会長:
アンケート結果を見た感想として、小学生が晩ご飯づくりに参加する割合や毎日元気に過ごしていると答えた割合が減っており、家庭での過ごし方や生活スタイルが変化しているように感じた。これについて、学校関係者の所感はあるか。
担当課:
教科数が増加したことで宿題も増えるし、学校以外で習い事に通う子もいるため、家庭で食事づくり等に参加する時間が割けない場合もある。また、スマホを利用する子どもも増えたため、就寝時間が遅くなることで朝食を抜いてしまうことも考えられる。
委員:
晩ご飯づくりに参加する子どもの割合について、小学5年生だと約7割だが、中学2年生だと約5割に減っている。これを見ると中学生の方が忙しいように思うが、部活動等の状況はどうか。
担当課:
職員の多忙化も問題視されているため、今後は外部指導者の下で部活動を実施していく見通しだが、積極的に部活をやらせたいという保護者の方もいれば、部活より家庭での時間を確保したいという方もいる。両意見のバランスを見ながら対応していく必要がある。
(2) 食育推進計画に関する課題と今後の取組について
事務局説明要旨
資料2における目標が達成できていない△(三角)の項目に対する改善策について、庁内の関係課から成る食育推進部会で議論した結果を説明した。
- ア 目標2、3について
子どもが指標となっている項目は、学校での働きかけも重要。しかし、授業数増加等の関係で食育に特化した時間が確保できないという構造的な問題や、家庭環境によるデリケートな問題も含んでいる。そのため事務局としては、新規の取組を増やすというより、既存の取組のなかで改善策を模索していきたいと考えている。まずは、学校と連携し、食育に関する取組強化やチラシ配布をお願いしていきたい。さらに、次年度以降、給食センターが発行している「給食だより」で朝食について特集を組むことで、保護者を含めた啓発に力を入れていきたい。 また、子どもに限らず広く朝食の重要性について啓発するため、健康推進課が成人式で配布している朝食のリーフレットを、若い世代が受ける39歳以下健診でも配布拡充するし、朝食づくり講座についても引き続き実施していく予定である。 - イ 目標7について
学校近くの農地が無くなっているなど、学校カリキュラムのなかで必ず農作業を体験させるのは難しい現状だが、子どもが自分で育てたものを収穫し、食べることの喜びや大切さを学ぶことが目標の趣旨であるため、鉢植えでミニトマト等を育てることなども含め、積極的に取り組んでもらえるよう学校に呼びかけていく。 - ウ 目標5、9について
前回の支援会議でいただいた意見を踏まえ、食の安全性や地産地消についてのリーフレットを新たに作成したいと考えている。作成したリーフレットは各施設で設置したり、既存の事業のなかで配布したりする。作成にあたっては近隣大学等と連携するなど、デザインなども目に付きやすいよう工夫したい。
発言要旨
委員:
目標2について、食育のみならず様々な要因があると思うので、学校と課題を共有しながら、多方面で連携した方がよい。
会長:
栄養教諭が所属する学校は教育課程と連携した食育指導がしやすいと思うが、それ以外の学校はどのように連携していけそうか。
担当課:
栄養教諭が所属する学校以外も、学校経営案で食に関する指導計画は示している。現状としては、各学校の養護教諭が「保健だより」で食育の内容を扱ったり、学校によっては生活リズムに関するアンケートを実施したりしている。今後はアンケート結果等も参考にしながら、栄養教諭と養護教諭の連携や情報共有も必要だと思う。
会長:
栄養教諭の所属校で、給食だよりを毎月配布しているのか。
事務局:
給食だよりは栄養教諭が作成し、学期に一度全校に配布している。給食献立表については毎月出しており、欄外に食育コラムを掲載している。栄養教諭は小中各一校に所属しているが、日々は給食センターに勤務しており、所属校以外にも訪問等していると聞いている。
委員:
給食だよりや献立表の内容はとても良いが、読み流してしまうことも多いと思うので、各学級で読み合わせをしたり、給食中の放送で紹介してもらったりするなどの工夫があると良い。
委員:
野菜が育つ過程やエピソードを聞けば、食材にも興味が湧くので良いと思う。
委員:
献立表のコラムは文字が小さくて見にくいので、年に一度でも、コラムを抜き出して見やすくしたものを配布すると目にとまると思う。
また、朝食の欠食割合について内訳を見ると、小学生は0.6%、中学生は2.2%、保護者が1.2%となっている。目標達成のためには小学生よりも中学生を重点的に対策する必要があるし、その保護者への対策も重要である。中学生の保護者に啓発するためには、事務局案に加えて、朝食リーフレットを40歳以上の健診等でも配った方がいい。その他PTA総会や懇談会等で中学生の保護者に対して啓発する機会を増やせると良いと思う。
会長:
学校での取組は、学校経営案や学級担任の考え方に寄るところもあると思うが、学校に対してどの程度働きかけができるか。
事務局:
現場の先生方にどのように伝えていくかは今後検討していきたいが、まずは校長会を通じて、今回のアンケート結果と本会議で出た意見をフィードバックし協力を求めていく。例えば、「規則正しい生活をしよう」といった指導は日常的にしているため、そのなかで、早寝早起きして朝食も食べるよう補足してもらうなど、指導方法はたくさんあると思う。
委員:
朝食の欠食について、未就学児をもつ保護者への意識付けや啓発も大切だと思う。健康推進課が行っている離乳食教室から学校教育に入るまでの期間で、食育に関連して実施している市の取組があれば内容を聞きたい。また、未就学児をもつ保護者を含め、関心が高い母親が活動できる場所やその使い方を示してもらえるとよい。
担当課:
妊娠期については、パパママ教室を二回実施している。一回目は妊娠6ヶ月の方を対象に、体調管理や栄養指導など出産までの生活全般の健康教育を保健師からお話している。二回目は妊娠8ヶ月以降の方が対象でお風呂の実習が主になるが、その他の相談についても助産師が対応している。出産後については、4,5ヶ月の乳児と保護者を対象に離乳食教室を実施している。管理栄養士の指導で離乳食の作り方や与え方の説明、ベビーフードの使い方、アレルギーのこと等をお話すると共に、食生活改善推進員の協力を得て、実際に作った離乳食の試食も行っている。それ以降の時期については、教室は実施していないが、健診のなかで栄養や生活習慣のこと等を個別でお話している。
会長:
そういった取組のなかで、赤ちゃんだけでなく、お母さん自身や家族のケアも是非やっていってほしい。今年度実施した朝食づくり講座は親子が対象だったようだが、どのような内容か。
担当課:
夏休み期間中に、小中学生の親子を対象に実施し17名の参加があった。管理栄養士から朝食の大切さをお話すると共に、小中学生でも作れる簡単なメニューを一緒に作ってもらった。参加者からも好評だったため、次年度も継続していく。
会長:
朝食づくり講座等を受けた方が、今後受け手ではなく、提供する側のボランティア等に発展するよう支援できるとより良いと思う。
委員:
目標7について、農業には多面的な機能があるので、ただ自分で作ったものを食べるだけでなく、畑や田んぼが整備された緑豊かな風景を守っていくことも食育に繋がると思う。学校近隣を含め農地が減っている原因には、農地を守る方や農業を指導する方が高齢化で減っているという問題がある。以前は、生産者が学校に行き、野菜の説明をしながら子どもと一緒に給食を食べる取組もあったが、現在は、生産者が高齢で負担が大きいため実施できていないと聞いている。目標達成のためには様々な課題が内包されていると思う。また、地産地消については、学校給食に野菜を出荷するには、給食センターの機械に対応できるよう、一定量規格をそろえて生産しなくてはならないが、市内の農家には技術的に困難。給食センター方式は安全で清潔な一方、地元産食材を十分に使うのは難しい現状もある。一長一短あるが、こどもたちにとって最も良い方法を優先しなくてはいけない。
会長:
単純に数値を上げるだけでなく、本質を見失わないようにしなくてはならない。課題も含めた現状を周知することも大切。
委員:
こどもたちが実際に野菜を見たり、生産者と直接話したりする機会があればいいと思っていたため、生産者がこどもと一緒に給食を食べる取組を是非復活して欲しい。
委員:
以前は職業体験でこどもたちが農作業体験に来ることもあった。現在は来なくなったため、また前向きに取り組んで欲しい。
事務局:
長久手市の農家は少量多品目の農家が主なため、給食の出荷についてはハードルがあるのは確かである。こどもたちへの働きかけは工夫できると思うので、生産者と一緒に給食を食べる取組は復活できるよう努めたい。また、平成こども塾では小中学生を対象にこどもファームを運営しており、年間を通じて一連の農作業を体験するカリキュラムがある。緑豊かな里山の風景のなかで農業を学べる人気事業なので、今後も継続していきたい。
会長:
目標9に関連して質問だが、長久手市では、いいともあいちの普及活動等はやっているのか。
事務局:
具体的には実施していない。
委員:
保育園や学校における食育の推進について提案だが、行政以外で実施している事業と連携して、こどもを対象とした料理教室等のプログラムを委託するのも一案ではないか。そうすれば栄養教諭等の負担が増えることもない。こどもに対する食育は、保護者や家族にも派生して良い効果があると思う。
会長:
現在実施している取組等と連携するという点で協力できることはたくさんあると思うので、今後市と相談していけると良い。
委員:
食育の予算はあるのか。
事務局:
各関係課が実施しているそれぞれの事業について予算があり、総額でお伝えするのは難しい。
(3) その他
事務局から今後のスケジュールについて説明を行った。
事務局説明要旨
今後のスケジュールとして、次回の食育推進支援会議は次年度7月頃の開催を予定。また、委員の任期は今年度の3月までのため、意向について今後個別に確認していきたい。
会議資料
平成30年度第2回長久手食育推進支援会議 次第 (PDFファイル: 78.3KB)
長久手食育推進支援会議 委員名簿 (PDFファイル: 93.6KB)
資料1:食育に関する中間アンケート結果 (PDFファイル: 444.7KB)
資料2:食育推進計画目標値と達成状況 (PDFファイル: 160.1KB)
資料3:食育の推進に関わるボランティア数 (PDFファイル: 185.3KB)
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更新日:2020年11月30日