(平成29年10月16日開催)第3回史跡長久手古戦場保存活用計画策定委員会

更新日:2021年02月01日

会議詳細

開催日時

平成29年10月16日(月曜日)午後3時~午後5時

開催場所

市役所会議室棟2階 会議室H

出席者氏名(敬称略)

(委員)
瀬口哲夫
丸山宏
山村亜希
鈴木孝美
田中義和
高野晃二
淺井延利
(オブザーバー)
洲嵜和宏(代理出席)
(事務局)
くらし文化部長 加藤正純
同次長 川本保則
生涯学習課長 若杉雅弥
同課主幹 山本一裕
同課生涯学習係長 森健一
同課同係主任 奥村修一

欠席者氏名(敬称略)

(委員)
水谷栄太郎
川本寿
(オブザーバー)
浅野啓介

審議の概要

史跡長久手古戦場保存活用計画について

公開・非公開の別

公開

傍聴者人数

0名

問合先

くらし文化部生涯学習課
電話0561-56-0627

会議録

 1.資料2、3について

委員;1ページだが、保存活用計画をなぜ始めたかを書くべきで、概要については次の章に書いてある。(4)で国指定されてから、簡単に言えば史跡の保存がうまく進まなかったが、かなり貴重になっている。今後は、しっかり補っていくことを書けば良い。(1)から(3)は経緯を書き、長久手市がこれからどういう風に文化財を守っていくかを書くべきだと思う。歴史についての記述は、最初はわかりやすく書いたらどうか。

植生についてだが、例えば、54ページ現況樹木リストの「代表的な樹木の大きさは」を記載するのは意味がない。植生調査の分析結果は、例えば高中木、潅木、常緑・落葉などに分け、わかりやすくしたらどうか。今後の管理計画に活かすような分類にすること。92ページでいうと、碑を重要な要素にするのであれば、石碑周りの碑に影響を及ぼすような樹木はどれかわかるようにしておくこと。全調査データは資料編などに入れたらどうか。

石柵がゆがむことはないので、表現を変えること。

138ページは史跡を構成要素する要素だが、140ページは「構成するよう要素の説明」であるので、説明するのであれば、碑に書いてあることの説明を書くほうが良いのではないか。例えば、105ページの碑の刻銘の説明などを書くのではないか。

138ページ「史跡を構成する要素」についてだが、石碑を最初に書くのではなく、地形→石碑→眺望の順番ではないか。樹木については要素に入れるかどうかは難しい。今後、植生管理する時に樹木は切ることになる。重要な構成要素に入れてしまうと、1本1本現状変更を上げないといけなくなる。樹木は成長するのもであり、そのあたりが心配である。

活用計画が書かれてないが。活用とは、今後どう市民や来園者に積極的に活用、利用(教育面や観光など)してもらうかというアイディアだと思う。ガイダンス施設をどう充実させていくかなどの長久手古戦場の活用の考え方などが必要だ。それに基づいて、郷土教育の中に活かしたり、3つしかない古戦場の一つとして重要な文化財なので、その情報を発信していくなどの必要があるなどの記述が必要ではないか。

事務局;活用については改めて記述させていただく。

委員;他の市の活用計画などを参考にしたらどうか。例えば、小中学生向きに、歴史案内人などのボランティアなどとタイアップしながら郷土教育に活かすなど、もっと書くべきだ。

事務局;構成要素の樹木の取扱いだが、委員がおっしゃるとおり、「本質質的価値を構成する」に入れると問題もあると思う。例えば、有効な要素としてあげたらどうか。過去から現在の流れで雑木林景観として残されてきた面もあり、また反面、石碑に影響を与えている面もあるし、管理上調整が必要な要素として全てを取り扱うのも問題があると思う。

委員;例えば、植栽管理計画に基づくとか、準拠するとかの方法もある。

委員長;「保存活用に有効な要素」として扱ったらどうか。

事務局;有効な要素として取り扱い、植栽管理計画で検討するということにする。

事務局;本質的価値で、地形を一番に持ってくることに関してはどうか。

委員;地形が一番重要だと思う。

委員長;地形を一番にしておくと、虫食い状態になっている未指定地はおかしいということになり、地形の連続性を持たせるためにも追加指定が必要であるということなる。

事務局;未指定地も一体的にすることで野戦場としての景色に見えるようになる。

事務局;植生の表記については、樹木の種類のみを記述して、詳細は参考資料ということで資料編に入れることにしたい。

委員;全部調査しているのであれば本数だけでも良い。細かなところは資料編とし、樹木管理計画でも使えるようにしたら良い。

委員長;この表記の意図を説明してください。

事務局;樹種の中で一番大きい木の規格を記述したものです。

委員;ここで重要なのはどんな樹種が多いかである。どんな樹種が何本あり、どの樹種がこの場所では優勢なのかがわかれば良い。石碑周りなどの樹木については資料編のリスト中の備考欄で、阻害の状況等をコメントとして書いておくこと。

委員;眺望が大事であり、どういう風な眺望を残していくかが大事である。合戦時の武将がどういう風に考えて攻めたのか、つまり、見る方の目線でどういう風に残していくかだと思う。長久手古戦場は、三大古戦場の一つであるから、地域の人が知っているだけでなく、もう少し広く、多くの人に知ってもらうという視点も大事だ。樹木に関しては、構成要素ということは残していかない状態を書いているのか。わかりにくいのだが。

委員長;本質的価値を構成する要素に入れると、勝手にさわれないということになり、文化庁の許可が必要となるということです。

委員;眺望が大切ということになるのか。

委員長;眺望を阻害するようなものをどうするかについては、次の課題となる。委員;眺望については、現状は見えない。

委員;見えないのを見えるようにするのであれば、例えば、景観法で高さ制限などをするとか、将来的にはそういう方法もある。

委員長;距離が遠くて見えないとかではない。阻害している要因があり見えなくなっている。史跡地内であれば、教育委員会部局なので除去するなどの方法がとれ、この報告書でも記述できる。史跡地外であれば、希望としては書ける。

委員:ここではどういう都市計画上の法規制があるのか。高さ制限は。

事務局;概ね第一種住居・第一種低層住居専用地域である。高さ制限はない。

委員;今回で全体の位置づけがはっきりしてきて、地形や位置関係が重要であるということが明らかになってきた。色金山や御旗山、長久手古戦場の関係がはっきりしてきた。長久手に来ないと距離感がわからない。岩崎城から古戦場、白山林から古戦場など武将たちがこの距離感で戦ったのだということは長久手に来ないとわからない。このことが醍醐味だと思う。地形とそれぞれの武将が配置した陣立書や図が重要な要素となってくる。もう少し分かり易く、活用計画のところで展開できたらいいなと思う。合戦に関係あるものとないものを整理していかなければいけない。合戦を伝えていく上で重要なものとそうでないものを整理して欲しいと思う。将来、周りの虫食い状態の所を拡大して行くことについては慎重に扱って欲しい。

事務局;追加指定の範囲について、現在は計画上、可能な範囲で広くとっている。

委員長;当初は虫食い状の所だけを追加指定としていた。行政上のセンスで検討して欲しい。

委員;石碑の碑文だが、現代語訳もつけて欲しい。安昌寺にある「遊長湫記」は文化財指定しないといけないと思う。保存して公開しないといけない。重要なものだ。

事務局;安昌寺がどういうものを持っているのかつかんでいない。

委員;134ページの本質的価値の(1)についてだが、合戦があったという歴史的事実の価値であって、これを一項目として本質的価値と捉えるのは違うと思う。「歴史的に重要な合戦があった場所で、かつ、それが布陣図や屏風などで地形や立地を活かして戦いが行われていることが今でもよくわかる」というようなストーリーにしないといけないのではないか。小牧長久手の戦いの事実の本質的価値となっている。場所としての本質的価値にしないといけない。(1)と(3)に分ける必要がないのではないか。戦いが行われた時の、立地、地形、眺望などの地理的事実があることが本質的価値となるのではないか。追加指定が、広めにとってあるということだが、古戦場西側の古民家を移築する場所などは、追加指定してしまうとまず発掘調査が必要になるなどいろんな要件が出てくる。古民家の移築がはっきりしているのであれば追加指定をすることはどうかと思う。明確に分けた方が良いと思う。159ページで、初めてネットワーク化ということが出てくる印象がある。150ページの「整備課題の整理」の中で、今は点在するものを有機的に展開できていないということを書き、絵画資料(屏風)や布陣図などから合戦の動線などがわかるのだけれど、歴史的事実に即したネットワークづくりは可能なのだが、まだその試みはなされていないということが課題であり、それを活かした保存・活用が可能であるから、歴史的事実に即したネットワークづくりが必要としたほうが良い。

事務局;再検討する。

委員長;他にはどうですか。

オブザーバー;色金山の床机岩についてだが、石材のホルンフェルスの表記がまちまちである。正しい表記にすること。

委員長;ホルンフェルスの説明書きを追記すること。

委員;地元の呼び名はないのか。地元の石屋なんかではわからないのか。

事務局;わかりません。

委員長;石の種類を書いたほうが良い。

委員;御岳山(高根山)から色金山にかけてはこの隆起物が出てくる。その残存が香流川水門の下でも出てくる。この岩盤地形は長久手でも異質なものだ。相当古いものだと思う。

オブザーバー;44,45ページに指定書の写しが付いているが、指定書か。

事務局;県の文化財保護室の資料で、町史を編纂したときにお借りしたものだと思う。

オブザーバー;これは指定書ではなく、指定台帳だと思う。

委員長;指定書は文化財保護室にあるのか。

オブザーバー;写しはまだ探してないがないと思う。指定書だから市が持っているのではないか。解説に書かれているものは文化庁のデータベースのものだから、問題はない。指定書と書いてしまうと違うだろうということになってしまう。

委員長;指定書は入れたほうが良いのか。

オブザーバー;入れたほうがいいです。

事務局;探してみます。

委員長;13ページだが、小牧・長久手の戦いはもっと広い範囲のものだったはずだ。三重でも戦いがあった。大阪から秀吉が出てくる、浜松から家康が出てくるというような工程も書いたほうが、スケール感が出てきて良いのではないか。展示を考えるときに重要だと思うが。

委員;13ページではなく活用計画の時には重要だと思う。活用計画で記述をすれば良いと思う。オブザーバー;文化庁浅野調査官が気にされているところなのだが、文書の裏付けなどの文献資料が弱い。重要な要素である石碑の中味や建立の由来等の裏付け、例えば安昌寺の古文書が紹介されたが、そのあたりはどの程度まで調査がされているのか。

事務局;石碑建立の趣旨などが文章として残されているということは確認している。江戸期の尾張藩士が古戦場を訪れ現状を書いた「遊長湫記」の中には、古戦場の重要性や、この戦いが徳川幕府の大きな礎になったなどのことが書かれていることは認識している。

委員長;140ページに由来が書いてあり、その中に古文書のことにも触れておき、報告書の最後に資料一覧をつけたらどうか。

事務局;本質的価値につける必要はないのか。

委員;古文書などは本質的価値を補完する物であり、構成要素とはならない。裏付け的のものである。

委員長;「現状変更取扱い基準」は、長久手市版である。根拠とした文化庁の基準(文化財保護法及び施行令)とは何かを記述しておくこと。

委員長;ほかに何かありませんか。また、気が付いたことがあれば教えてください。

2.今後のスケジュールについて

事務局;年明けの1月下旬頃に第4回委員会を開催し、3月末前には完成させたいと考えている。次回の日程をこの場で決めたいと考えているが。次回委員会は、平成30年1月26日(金曜日)、午後3時から5時とします。

委員長;次回が最終となるので今日の意見を反映してください。

事務局;本日のご意見を参考に修正したものを次回委員会前にお送りします。本日はありがとうございました。

会議資料

資料1:史跡長久手古戦場保存活用計画策定委員会委員名簿

会議資料につき、資料の転用は一切不可。資料画像等については、高圧縮加工をしています。

この記事に関するお問い合わせ先

くらし文化部 生涯学習課 文化財係
〒480-1196 愛知県長久手市岩作城の内60番地1

電話番号:0561-56-0627


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