第5回長久手未来まちづくり懇話会
開催日時 |
平成27年5月14日(木曜日) 午後2時から午後4時30分まで |
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開催場所 |
市役所西庁舎2階第7会議室 |
出席者氏名(敬称略) |
大庭 卓也 委員 |
欠席者氏名(敬称略) |
植松 良太 委員 |
審議の概要 |
テーマ検討(分科会方式) |
公開・非公開の別 |
公開 |
傍聴者人数 |
7人 |
問合先 |
政策秘書課政策調整係 56-0634 |
会議録
1 あいさつ
【市長あいさつ】
2 議題「テーマ検討(分科会方式)」
(1)分科会の進め方について
コーディネーター
今回は、分科会方式で、4つの個別テーマについて議論を深めていただきたい。
まずは、委員に2つのグループに分かれてもらい、テーマ1とテーマ2についてそれぞれのグループで討論していただきたい。その後、メンバーを入れ替え、今度はテーマ3とテーマ4についてそれぞれ討論していただきます。
討論の内容としては、事務局で作成した4つのテーマに何が充足し、何が足りないかということについての意見やそのテーマが35年後を見据えた内容になっているかについての意見をいただきたい。
また、今回は、次回の懇話会までに長期ビジョンの素案を作るために、テーマについてより広く意見をいただきたい。
分科会方式の討論後に、それぞれのテーマの代表の委員の方に、討論で出た意見について、発表していただきます。
(2)テーマごと討論
【4つテーマごとに討論】
(3)各テーマで出された意見の発表、総括
ア テーマ1 人をつなぐ/老若男女がつながる、顔が見えるまちづくり
発表
「人をつなぐ」というテーマをグループで討論した結果、次の5つのキーワードが意見として出てきた。
1つ目は、「煩わしいまち」。誰かが何かをやってくれると期待するのではなく、自分たちがやらなくてはならない、というような雰囲気がまちに広がると良い。また、現代社会において煩わしいと思われてしまいがちなご近所付き合いや困りごとを助け合うような人間関係を大事にすることが必要なのではないか、という意見があった。
2つ目は、「ゆるく集まれるまち」。「ゆるく」というのは、自由な人間関係という意味で、地位、年齢に捉われず、一人ひとりが、自由に集まり話ができるまちがいいのではないか、という意見があった。
3つ目は、「話しネタがいっぱいあるまち」。歴史、健康、福祉などのいろいろな分野で、自慢できるものがいっぱいあり、物語のある、誰かに語りたくなることがたくさんあるまちになると良いのではないか、という意見があった。
4つ目は、「35年後に市民が今以上に集まる機会・場が持てるまち」。市民が今以上に集まる場や機会を増やし、また、そうなることを望む文化がまちに根付くと良いのではないか、という意見があった。
5つ目は、「住民が主導するまち」。住民が、自らが責任を持って行動するまちになると良いのではないか、という意見があった。
イ テーマ2 場をつなぐ/地域資源を見つけ、広げて使うまちづくり
発表
35年後を考えた時に、今より「人」に着目をしなければいけないという観点で、大きく2つの意見が出た。
1つ目は、移動に関しての意見で、市内では、東西方向の公共交通は充実しているが、南北方向が弱い。南北方向の公共交通を充実させるという考え方もあるが、「人」を優先して考えると、南北に歩いて移動できる遊歩道があるとよいのではないか、という意見があった。
2つ目として、人工知能の対極として、「人」をどう考えるか。35年前から現在に至る過程で大きく技術が進んだように、35年後は、人工知能の技術が進み、交通、教育などの分野にも入り込む可能性がある。そうなったときに、いかに「人」に着目し、本物の体験や、本物に触れる経験を大事にできるか、ということが重要になってくる。市内には、大学などの地域資源があるので、それらを活用し、生の体験等ができる教育をしていく必要がある、という意見があった。
ウ テーマ3 時をつなぐ/歴史文化を継ぎ、健康福祉を通じて支えあうまちづくり
発表
「時をつなぐ」には、まちの自慢できるものを子どもたちに引き継いでいくことが必要という観点で、大きく2つの意見が出た。
1つ目として、歴史文化に関しての意見だが、歴史文化の施設が市民に浸透していないという課題がある。ただそのことよりも、歴史に対する考え方として、歴史文化は「守る」が重んじられるが、ただ「守る」だけでなく、時代の流れを柔軟に受け入れ、新しく変わっていく歴史文化を「育てる」また「創る」という考え方が必要なのではないか、という意見があった。歴史文化を「育てる」また「創る」には、閉ざされた地元意識ではなく、オープンにしてつないでいくという視点を持った地元意識が必要である。
また、歴史文化をつないでいくのは煩わしいことだが、それがいいことだと理解してもらうことが必要である。そのためには、煩わしいことに挑戦してもらうことにより、市民にモチベーションを持たせることが必要で、一つの例として、「煩わしい大賞」を設け、ポジティブな煩わしさを表彰するというのはどうか、という意見があった。これを地域の文化として育てていけば、個性を持った自慢のまちになると思う。また、率先して、大人が煩わしいことに挑戦し、その素晴らしさを背中で子どもに見せるべきだ、という意見があった。
2つ目として、福祉健康についての意見だが、菌の話が出た。日本では、菌を悪いものと捉え排除するという風潮があるが、菌の中には悪い菌が入り込まないよう皮膚をコーティングする常在菌もいる。市内には医大があるので、ここでも医大を地域資源として活用し、菌にも役割があり、なんでもかんでも除菌すれば良いというわけではないという医師であればだれでも知っている常識を、長久手の人はよく理解しているというまちになれば、自慢のできるまちになる、という意見があった。
エ テーマ4 夢をはぐくむ/チャレンジする人の想いを支え、希望を育てるまちづくり
発表
まず、「夢をはぐくむ」と「希望を育てる」との関係についての意見が出た。現実問題として、経済状況等の要因で、若者が将来に希望を持てない時代になってしまっていると思う。仕事の保障など、若者が将来に希望を見出せる社会にしていくことが必要で、将来に希望がないと、「夢をはぐくむ」ことはできない、という意見が出た。
顔の見える関係づくりの重要性についての意見が出た。人工知能や電子メディアが発達する中で、それらを対立するものとするのではなく、人間性から離れないようにし、むしろ人工知能や電子メディアを活かしながら、顔の見える関係づくりをしていくこともこれからの時代重要になるのではないか、という意見が出た。
また、機能性や合理性が重視され、プライバシーの尊重ということも盛んに叫ばれるようになった現代社会と逆流するような形で、今まで話に出たようなわずらわしい関係や顔の見える関係を築くことに対して、どのように住民にわかってもらうかが課題だと思う。そのためには、今のうちから住民と議論を交わす必要があり、一手間かかるまちという共通認識がまちに広がるといい、という意見があった。
オ 総括
コーディネーター
2050年の長久手に向けてどんなビジョンを描くか、ということに対し、4つのテーマで討論をしてもらったのだが、それぞれの発表を聞いていると、35年後変わるものがある一方で、変わらないものもあり、その変わらないものをいかに大切にしていくか、ということ焦点になるのではないか、と思った。35年後の象徴のような形で人工知能が話題にのぼったが、その対極に本物があるというように、いつの時代になっても本物をいかに大切にし、また、それをいかに教育で理解させられるか、ということが重要なテーマとなる。
2つの分科会で出たのが「煩わしい」というキーワードで、この「煩わしい」といことをいかにまちづくりに反映し、住民に理解してもらうかを検討しなければならない。少し変えた言葉で「手間をかける」という言葉があった。
今回整理させていただいたテーマは「人をつなぐ」「場をつなぐ」「時をつなぐ」としているが、これらのテーマは、「間」という字をつけると、それぞれ「人間」「空間」「時間」にという単語になる。本日4つ目の「間」として「手間」という単語が出た。この4つの「間」を大切にすることをテーマにすると、語呂もいいのではないか、と思った。
テーマ3で、時をつないでいくには、「守る」だけでなく「育てる」「創る」「オープンにする」ことが大切だという意見があったが、そうしていくと、新しい人が参画して、新しいコミュニティが築かれ、文化も育っていくのではないかと思う。
テーマ4で、「希望」がないと夢を描けない、という話が出た。昔は大学を出たら豊かな生活を描けたが、今は大学を出ても豊かな生活が描けないということがいえるかもしれない。まちを変えていく仕組みの中で「希望」も入れていくべきだと思う。
テーマ1で「ゆるく集まれる」「話しネタがいっぱいある」「35年後も今以上に集まる」「住民主導」などのキーワードが出された。これらを実現するのは、どれも煩わしく、一手間かけることであつが、あえて煩わしくても挑んでいく必要があると思う。
今回の討論で、長久手の2050年後に向けたまちづくりのビジョンには、35年後も変わらないものを踏まえることが重要であることが分かった。本日のキーワード等を元に整理するとともに、これまでのプロセスがわかるようにビジョンをまとめていきたい。
当日資料
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市長公室 企画政策課 企画調整係
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更新日:2020年11月30日