事業総点検中間報告(令和8年度に向けた検討状況)
未来への選択~住みよいまち・選ばれるまちとして誰もが希望を持てる未来につなげるために~
長久手市では、限られた財源の中で市民ニーズに的確に応え、効率的・効果的かつ持続可能な財政運営を進めるため、「事業総点検」に取り組んでいます。
これまで本市は、計画的な土地区画整理により、良好な住宅環境を整備し、誰もが暮らしやすいまちづくりを推進してきた結果、人口増加による安定的な税収確保を実現し、健全な財政運営を維持してきました。しかし、近年、市の財政を取り巻く環境が大きく変化してきており、「ふるさと納税制度による税収の減少」、また本市は「普通交付税不交付団体」のため、「幼児教育・保育の無償化」や「GIGAスクール構想」などの交付税で財源措置される国の施策の費用を市が負担しなければなりません。さらに近年の急激な物価高騰、人件費や扶助費、公共施設の老朽化に伴う修繕費などの増加により歳出が年々増え続けています。
このような背景のもと、各事業の目的や成果を一つひとつ検証し、改善や廃止を含めた見直しを進めています。検討を進める中で、市民生活への影響を最小限に抑える検討をしてまいりましたが、中にはこれまで通りのサービスを提供できない場合もあり、市民の皆さまのご理解とご協力が必要だと考えています。
また、今ある事業を見直し削減するだけでなく「さらなる歳入確保に向けた取り組み」や「国への交付税措置のあり方についての要望」も引き続き進めていき、現状の中で市民にとって最善の方策を選択するよう努めていきます。
この「事業総点検」の取組は今回で終わりではなく、「財政収支見通し」では令和9年度以降も物価高騰や人件費の増加等が見込まれることから、この取組を市職員が日常的に事業の目的や成果を再評価しながら常に改善を重ねていきます。この取組を継続することで、次世代に健全で持続可能な市政を受け継ぎ、長久手市を住みよいまち・選ばれるまちとして、誰もが希望を持てる未来へ繋げていきます。
※今回の公表は、令和8年度の予算編成に向けた検討状況の途中経過です。
事業総点検の目的
・既存事業が今の社会情勢や市民ニーズに合っているか検証
・健全な財政運営を行うための財源確保
・新たな事業に取り組むための創造的な時間の確保
事業総点検の実施方法
市の全ての事業のうち、庁舎管理費や法定受託事務、臨時的経費を除いた338事業において、目的に対して成果が出ているかなど6つの視点で点検し、継続または改善、廃止、新たな歳入確保の検討を行いました。
点検における6つの視点
「市長公約」
市長公約につながる事業であるか、公約実現に向けてどのように改善する必要があるか。
「必要性」
事業開始当初のニーズが薄れていないか、一定の役割を終えているのにやめられず続けていないか、今の社会情勢や市民ニーズに合った事業であるか。
「有効性」
実施目的に対して期待した効果が得られているか、今後効果がでる見込みがあるか、他に有効な方法がないか。
「効率性」
費用対効果をふまえ、今の手法や規模、水準が適切であるか、国や県、民間が実施している事業と重複していないか、他部署と連携できないか。
「公平性」
受益者が著しく偏っていないか、受益者負担がコストに対して適切であるか。
「歳入確保」
新たに国や県の補助金等を活用できないか、クラウドファンディングや広告料収入、ネーミングライツ、ふるさと納税の拡大等、新たな歳入確保ができないか。
令和8年度に向けた検討状況(中間報告(第2回))
令和7年6月9日に公表しました中間報告(第1回)では、報告時点の令和8年度事業の検討状況について、「廃止」、「改善」、「歳入確保」を検討している「事業名称」及び「見直しの内容」についてご報告させていただきました。今回の中間報告(第2回)では、前回報告より「見直しの内容」等改めて精査したことに加え、さらに「効果額」及び「点検における主な観点」について、現段階での検討状況をご報告させていただきます。
現時点での令和7年度を含めた改善事業による効果額は、以下の「事業総点検検討中一覧」の総計のとおり2億9,221万円ですが、目標額である4億円に向けて現在精査を進めています。
令和7年度改善事業(令和7年1月28日公表分) 実施済 |
||
区分 |
件数 |
効果額(千円) |
廃止 |
11件 |
8,375 |
改善 |
30件 |
38,792 |
歳入確保 |
5件 |
5,678 |
合 計 |
46件 |
(1) 52,845 |
令和8年度改善事業(令和7年8月12日公表分) ※ 一部令和7年度からの改善事業も含む |
||
区分 |
件数 |
効果額(千円) |
廃止 |
11件 |
57,397 |
改善 |
35件 |
155,129 |
歳入確保 |
7件 |
26,839 |
合 計 |
53件 |
(2) 239,365 |
総 計 |
(1)+(2) 292,210 |
(令和7年8月12日現在)
見直しの方向性(「廃止」「改善」「歳入確保」)を含めた検討状況は以下のとおりです。
令和8年度に向けた検討状況(中間報告(第1回))
令和8年度に向けて、特定の分野に偏ることなく、それぞれの分野に応じた検討を行っています。その際、第6次総合計画の基本目標に沿って編成されたプロジェクトチームを中心に取り組んでいます。
また、全体として予算削減だけでなく、民間資金や補助金など外部資金の活用を促進し、「更なる財源確保の取組」を進めることで、限られた財源の中でもより高い効果を生み出す市政運営への転換を図っていきます。
廃止 | 13件 |
改善 | 27 件 |
歳入確保 | 5 件 |
合計 | 45件 |
(令和7年6月9日現在)
見直しの方向性(「廃止」「改善」「歳入確保」)を含めた検討状況は以下のとおりです。
事業総点検検討状況一覧(令和8年度)(PDFファイル:143KB)
令和8年度に向けた、総合計画の基本目標ごとの主な検討内容は以下のとおりです。
【基本目標1 人づくり】 「やってみたい」でつながるまち
「スマイルポイント事業」については、事業開始当初の目的を概ね達成したことから廃止し、「飼い主のいない猫避妊等手術費補助事業」については、企業版ふるさと納税やガバメントクラウドファンディングの活用を検討します。
【基本目標2 子ども】 子どもが元気に育つまち
高校生を対象とした国の授業料支援制度の拡充に伴い、「高等学校等入学支援金」を廃止します。また、社会情勢の変化を踏まえ、「ながくてひろば」の受益者負担の見直しを行います。
【基本目標3 自然環境】 みんなで未来へつなぐ緑はまちの宝物
近隣市町の状況を踏まえた「害虫駆除事業」の廃止や、受益者負担の観点から「住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金」の内容の見直しを行います。
【基本目標4 生活】 誰もがいきいきと安心して暮らせるまち
市民の安心・安全を最優先に、防災・防犯事業の実施規模や水準の適正性について検討します。福祉・高齢者支援では、「高齢者外出促進事業」について、今後の高齢者人口の増加による財政負担を考えると事業継続が難しいため廃止するとともに、国や県の制度の充実を踏まえ、「障害者手当」の見直しを行います。
【基本目標5 交流】 いつでもどこでも誰とでも広がる交流の輪
「文化の家管理事業」について、施設管理の内容を見直すことで委託費の削減を図るとともに、「文化の家企画事業」についても自主事業にかかる費用の見直しを行います。
【基本目標6 都市経営】 あえて歩いてみたくなるまち
街路樹や緑道の維持管理水準を見直すことで委託費の削減を図るとともに、市内公共施設における植栽の維持管理水準についても見直しを行います。
【基本目標7 市政運営】 市民から信頼される市政の運営
市民生活への影響をできる限り抑えることを前提に、市政運営分野において最も多くの見直しを行います。具体的には、「庁舎清掃業務の委託内容」、「職員駐車場の使用料」及び「ケーブルテレビの番組数」の見直しを行います。
今後について
事業総点検は令和8年度の予算編成に向けて更なる検討を進めていきます。今後も広報や市ホームページで進捗状況を公表しながら進めて行きますので、ご理解・ご協力をお願いします。
この記事に関するお問い合わせ先
市長公室 企画政策課 政策推進係
〒480-1196 愛知県長久手市岩作城の内60番地1
電話番号:0561-56-0600
ファックス:0561-63-2100
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更新日:2025年09月01日