令和元年度第1回長久手食育推進支援会議
会議詳細
開催日時 |
令和元年9月2日(月曜日)午後2時から午後3時30分まで |
開催場所 | 長久手市役所 北庁舎2階 第5会議室 |
出席者氏名 |
委員 安達内美子、石原恵子、口野孝典、さいとうけいこ、青山光子、水野達也、佐藤美桜子
事務局 建設部長 水野泰、みどりの推進課課長 矢野克明、同主幹 加藤明、同課長補佐 水野広道、同農政係長 鈴木洋輔、同主事 井谷葵
担当課 健康推進課専門員 與語奈緒子、同保健師 藤澤英美、教育総務課指導主事 谷村秀史、給食センター所長補佐兼給食係長 加藤紀子 |
傍聴者人数 | なし |
会議の公開・非公開 | 公開 |
審議の概要 |
議題 ⑴ 食育推進計画に関する進捗状況について(報告) ⑵ 食育推進計画に関する課題と今後の取組について ⑶ 今後のスケジュールについて |
問い合わせ先 |
長久手市建設部みどりの推進課 農政係 電話0561-56-0620 内線346 |
備考 |
会議録
1 あいさつ
議事に先立ち、事務局より建設部長あいさつ
委員の任期は、令和元年9月2日から令和3年9月1日までの2年間であることを説明し、各委員より順番に自己紹介を行った。
長久手市食育推進支援会議設置要綱(以下「設置要綱」という)第6条第2項の規定により、会議成立の報告を行った。
2 会長選出
設置要綱第5条第1項により、推薦のあった安達委員が委員全員の賛成で支援会議の会長となった。また、設置要綱第5条第2項により、会長からの指名により石原委員が副会長となった。
3 議題
⑴ 食育推進計画に関する進捗状況について(報告)
<事務局説明要旨>
令和元年7月3日に開催された令和元年度第1回食育推進部会の結果を中心に、本市の食育事業の進捗状況について、資料1(調査シート)に沿って報告した。資料1は、食育推進基本計画にある基本目標に沿って、年度ごとに各事業の進捗状況を集約したものである。昨年度と比較して変更や改善点がある事業を抜粋し説明した。
ア 基本目標1-1 取組項目エ「若い世代を中心とした食育の推進」
担当課:健康推進課
充実した点として、昨年度までは成人式のみで配布していた朝食の啓発リーフレットを、39歳以下健診の対象者にも配布することとし、案内文に同封して郵送した。また、夏休みに実施している朝食づくり講座も継続していく。
イ 基本目標1-1 取組項目オ「高齢期における食育の推進」
担当課:長寿課
介護予防事業の取組として平和堂での買い物リハビリを実施しており、買い物後に近隣の飲食店で参加者が一緒にご飯を食べる場を設けている。介護予防事業の取組は他に実施しているが、共食の機会を設けられていないため、今後拡充する方針。事業主体のNPO法人からの提案で開始したものなので、今後は共食にも協力してもらえる事業者をいかに探していくかが課題。
ウ 基本目標2-1 取組項目ア「共食の推進、食事作法の習得」
担当課:給食センター
管理栄養士が増えたことで、保育園の巡回指導が拡充できた。ただし、年々クラス数は増えることと、今年度栄養士の1人が育休に入るため、同じ条件では実施できなくなるかもしれないことが課題だが、それでも同等以上の指導に努める。
エ 基本目標3-1 取組項目ア「むだや廃棄の少ない食事づくりの推進」
担当課:環境課
東邦ガスの協力を得て毎年実施しているエコ・クッキング教室について、昨年度初めて親子を対象にしたところ好評だった。これまでは参加費無料、東邦ガスへも無償で実施していたが、講師のグレードアップや地元産食材利用により内容を充実させるため、今年度から参加料を徴収し、東邦ガスへも講師料を支払うこととした。今年度は8月7日に実施し、地元産食材として米粉を使ったメニューを作った。
オ 基本目標3-2 取組項目ア「地元農産物の積極的な活用」
担当課:みどりの推進課
昨年度の中間アンケート結果で地元農産物を使う市民の割合が減っていたため、地産地消や食の安全性に関するリーフレットを作成していきたいと考えている。また、昨年度は気象条件が厳しく出荷が安定しなかったが、引き続き地産地消については給食食材生産会やあぐりん村の協力を得て行っていきたい。
カ 基本目標3-3 取組項目ア「農を通じた交流の促進」
担当課:みどりの推進課
現在あぐりん村の課題として売り場面積が不足しており、陳列しきれない野菜が多数バックヤードに置かれる状況になってしまうため、売り場面積増床を含めて再整備を行う予定。
キ 基本目標4-3 取組項目ア「食育月間における事業」
担当課:給食センター
これまで見学試食会はすぐ定員が埋まっていたが、昨年定員を割ってしまった。さらに、市民団体からの要望ではじめた試食なしの施設見学会については、参加者数が非常に少ない。実施している手応えはあるし、参加者も前向きに参加してもらっているので、やり方や周知方法を変えてみて今後の方向性を模索したい。
<発言要旨>
委員:
基本目標4-3取組項目ア「食育月間における事業」の施設見学会について、具体的にどういった手応えが得られたのか。
担当課:
昨年度実施した2回の施設見学会には、企業や管理栄養士の方が参加された。施設や食のあり方に関心が高く、積極的に質問しながら詳しく見学をされ、“給食を食べたい”という市民目線の参加者が多い見学試食会とは違う意見が聞けたことで、施設側にもフィードバックがあったので、続けていきたいと考えている。今後は、昨年度のように学期に一度の開催ではなく、随時開催に変更し、事前申込で職員が対応できれば3日前まで受け付けることとして、開催方法も周知方法も変えていく予定。
委員:
学校で子どもと一緒に給食を食べることがあるが、子どもたちは好き嫌いが多く、自分が食べられないものは平気で残してしまうように思う。給食の残菜は管理していると思うが、残量が多いメニュー等に対して何か工夫はしているのか。
担当課:
残菜については、毎日各校の学級ごとに残量をキロ数で記録している。例えば、慣れない食材が出たときや、運動会の練習で疲れていたときなどは残量が多かったり、天候(暑い日は冷たいものが人気)によっても左右されたりする。栄養教諭は、そういった要因を鑑みながら、美味しい食材を美味しく食べられるタイミングで出せるよう、常に調理方法を工夫していると思う。
委員:
以前、長久手市内全域で給食残菜を調査する期間があった。その際は、先生方が食材の栄養素等を積極的に子どもたちに伝えるなどの取組のおかげで、ほとんど食べ残しが無かった。残菜を減らすために、そういった一工夫ができると良い。
担当課:
栄養教諭は2人おり、日々は給食センターで勤務しているが、長久手小学校と長久手中学校にそれぞれ所属している。給食がある日はほぼ毎日所属校に行き、クイズ等も用いながら、献立に使われている食材の栄養素等を説明してクラスを回っていると聞いている。所属校以外は、給食委員や給食主任の方の力を頼ることが多いと思うが、栄養教諭も機会を捉えてできる限りのことをやっている。
会長:
具体的に学校での取組はどのようなものがあるか。
担当課:
昼の放送で献立や地産池消のコラムを紹介したり、委員会活動の一環として給食委員に集会を通じてお知らせしてもらったりしている。基本的には教育課程のなかで取り扱っている内容のため、担任や家庭科の先生が工夫できることはあるかと思う。
会長:
好きな量ではなく、自分にとって必要な栄養を摂るための適量を食べるということも、指導に取り入れていただくと良いと思う。いろいろな面から、子どもたちが健康になり、かつ食品ロス減少などにも寄与されると良いと思う。各々が考えながら進んでいただきたい。
委員:
長小と長中だけでなく、他の学校にも広がりが生まれるとよい。
委員:
長小と長中には栄養教諭がいるのか。
担当課:
栄養教諭は給食の調理、献立の考案・発注のため午前中は主に給食センターで勤務しているが、午後以降は所属校とセンターを往復している。給食数に応じて愛知県から派遣される栄養教諭の人数には基準があり、現在の長久手市は6000食強で2人の栄養教諭がいる。所属校以外の学校には、依頼に応じて出かけているとのこと。
担当課:
栄養教諭は、給食センターからの移動時間と、小中学校のバランス等を考えて長小と長中へ配置されていると思う。ただし、他の学校も働きかけは行っており、栄養教諭が指導した実績が昨年度66時間あるので、各校少なくとも一回は出向いている。
委員:
学校ごとに格差があるのは気になる。
小学生の息子に話を聞くと、やはり給食の食べ残しは多いという。給食の調理過程を見ることで関心が高まると思うので、授業数がいっぱいのなか大変だとは思うが、給食センター見学の機会を設けるよう検討してもらいたい。
担当課:
徒歩圏内にある長小と東小は毎年見学に来ているが、加えて、今年は南小が見学に来ることになった。これまでセンターへの移動手段が確保できないことが課題だったが、南小は市のバスを借りて来ることになり、大変ありがたく思っている。見学後に子どもたちから手紙をもらうと、「食べ残さないように頑張る」等の声をもらい、調理員の励みにもなっている。各学校の事情があるので無理強いはできないが、今後も協力はお願いしていきたい。
委員:
豊田市東部の給食センターで勤めていたことがあるが、食数が15000食と非常に多く、栄養教諭も全クラスに回れないので、給食の調理風景をビデオにしたり、子どもが読みやすいよう漫画にしたりして見せていた。事例として紹介させていただく。
委員:
基本目標3-1取組項目ア「むだや廃棄の少ない食事づくりの推進」のエコ・クッキング教室について、昨年度の報告で、例年リピーターが多いことから対象者を変更したと記憶しているが、リピーターが多い理由は何だったのか。また、参加者等にアンケートはとっているのか。
事務局:
確かに、平成29年度までは大人を対象としていたが、リピーターが多かったため、平成30年度から対象者を親子に変えたことで解消し、大変好評だったと報告を受けている。本日担当課不在のため、リピーターが多かった理由を把握しているかは回答しかねる。アンケートについては実施しており、今年度から徴収を始めた参加料についても、アンケート回答を元に金額を決定したということを聞いている。
委員:
私としては、リピーターが多かった理由は、“無料で食べられるから”ではないかと推測している。広く多くの方に参加してもらいたいのであれば、もう少し適正な参加料を徴収した方が良いというのが感想である。
会長:
基本目標2-1取組項目ア「共食の推進、食事作法の習得」について、管理栄養士の1人が産育休に入り、人数が減ることで今までと同じように事業が進むか不安があると説明にあったが、体制として解決できないのか。
担当課:
産育休を取得した管理栄養士の代わりに嘱託員(管理栄養士)を採用できた。その方は長久手市も初めてで保育園給食の経験もないため、周りもサポートしながら取り組んでいきたい。
委員:
基本目標2-2取組項目ア「日本型食生活の推進、地域の食文化の継承」における伝統野菜の真菜の普及について、給食で真菜が使用されているが、子どもたちに感想を聞くとあまり印象に残っていなかった。また、みどりの推進課窓口で配布されている種子も、宣伝が足りないように思う。種子が入っているビニール袋に、真菜の育て方や料理方法の説明を記載する等、一工夫した方がよい。
委員:
小松菜やホウレン草と似た使い方ができることが知られていないので、真菜に対して親しみが沸くような工夫があるとよいと思う。
事務局:
1月に給食で真菜が使われるのに合わせて、3学期号の給食だよりで真菜について特集し周知を図っている。また、窓口では種子と一緒に真菜の概要、栽培方法や調理方法等を記載した簡単な説明書を設置している。
委員:
自身が主催する子ども向けの料理教室で、昨年度真菜の雑煮づくりを実施した。その日はちょうど真菜が給食に出た日だったが、参加する子どものうち半分しかそのことを認識していなかったので、覚えてもらえるよう、料理教室の最後にみどりの推進課窓口でもらった種子と説明書を配った。行政での取組に加えて、外部での取組を活用することで振り返りの機会を作れると思う。支援があれば自身の活動でも協力できる。
委員:
みどりの推進課窓口に行く機会がない方もいるので、手に取りやすい機会や場所を利用するのも良いと思う。
委員:
市役所のなかでも市民課等、来客が多い場所に置いてはどうか。
委員:
配布期間は決まっているのか。
事務局:
通年配布している。ただし種がとれる時期は決まっているので、毎年在庫がなくなり次第終了し、次の種がとれるまで待っていただいている。広く配布したいが、数に限りがあるので難しい実情もある。
会長:
この機を、他課とも連携し、少しでも広く配布できるよう検討するきっかけにしてもらえればと思う。
⑵ 食育推進計画に関する課題と今後の取組について
<事務局説明要旨>
資料2(第2次長久手市食育推進計画の目標値と達成状況)に沿って説明した。
表面は、昨年度実施した中間アンケートの結果を基に、計画の目標達成状況を示したものである。計画策定時の平成27年度時点から改善が見られなかった△の項目が5つ(目標2-1、3、5、7、9=黄色着色部分)あり、前回までの支援会議では、これらの項目に対する改善策について議論してきた。議論の内容をまとめたものが裏面となる。一番右の赤枠内に、担当課からの回答をまとめている。
<発言要旨>
委員:
目標9について、作成予定のリーフレットの配布先は決まっているのか。
事務局:具体的な配布方法は未定だが、市の施設や各課が実施する事業で配布したいと考えている。
会長:
給食だよりをはじめ学校からの配布物を、できるだけ保護者に読んでもらうための工夫について、意見等はあるか。
委員:
目標23について、給食献立表の欄外コラムは、内容はとても良いが、字が小さくて非常に見にくいので、手に渡ったあと保護者がどれだけ読むか疑問に思う。
担当課:字が小さいという点は思い至らなかったところがあるが、給食献立表はスペースが決まっているので、欄外のコラムの内容や書き方には限りがある。しかしながら、コラムを抜き出して配布したものを作成しても、作成の手間や時間に比べて、保護者の方に読んでいただけるかが考えにくかったので、現在実施予定はないと回答させていただいている。給食献立表であれば見る頻度も高く、コラムを読んでいただくチャンスも増えるかと思うので、既存のものを活用していきたいと考えている。
また、毎学期に発行している給食だよりでは、地産地消等について特集している。昨年度3学期号は真菜について、今年度1学期号はズッキーニについて、いずれも生産者を取材した様子等を掲載している。内容は保護者向けで、ご家庭でお子さんと一緒に見ていただきたいと思う。給食だよりについては平成18年度ものからホームページで掲載している。
会長:
長久手市全体で、食育を広めていくための予算等はないのか。例えば、9年分の給食だよりを保存できるファイルを配布できれば見てもらう機会も増えると思う。
事務局:
現状そういった予算はない。
委員:
子育て中の保護者は忙しいが、学校からの配布物は多いので、なかなか全ての配布物に目を通せないのが実情ではないか。配布物で啓発する以外にも、何か啓発する方法があればいいと思う。
委員:
自分の子どもの写真が掲載されていたら読むし、保存しておくのではないか。会長の発言にあったようなファイルが小学校入学時に配られれば、なお保存しやすい。
委員:
数ある配布物のなかでも、子どもが授業等で内容に触れたものは、子どもから親に話す可能性が高いので、給食だより等も少しでも授業のなかで触れるようにできれば良いと思う。
担当課:
現在、学校側でも配布物はできる限り減らし、配布物でない方法で周知することに努めている。その上で、渡した配布物はできる限り保護者に読んでいただきたいと苦心しているが、日によっても配布物の量が違うので全ての配布物を管理するのは正直難しい。小学校低学年に関しては、複数枚の配布物を配ると混乱してしまい、きちんと行き渡ったか確認するだけでも時間がかかってしまう。授業等で内容に触れるという点では、学年によって説明の仕方を変える必要があるので工夫が必要。少なくとも各学級担任は配布物の内容や目的は説明していると思うし、学校でも引き続き課題として考えていく。
担当課:
愛知県と連携して、健康マイレージ事業を平成28年度から実施している。健康に関する目標を自分で設定し、実行してポイントを貯めると抽選に参加できる。18歳以上が対象ではあるが、この目標設定として、例えば「給食だよりを読む」等の目標を設定していただくのもいいかと思う。
会長:
できるだけ既存の事業を利用しながら、各課で工夫しながら取り組んでいけると良いと思う。
⑶ 今後のスケジュールについて
<事務局説明要旨>
次回の食育推進支援会議は令和2年の1月頃を予定している。第2次食育推進計画の期間が令和2年度までとなっていることから、次年度は第3次食育推進計画の策定を行う必要がある。まずは次年度当初に、現計画のまとめと第3次計画策定の参考とするため、アンケートを実施予定。次回の支援会議では、アンケートの質問項目について意見を伺うとともに、現計画の課題や今後の展望を整理し、まとめていきたい。
会議資料
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更新日:2021年01月24日