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更新日:2019年1月7日

第1回古戦場公園再整備アドバイザー会議

開催日時

平成30年12月7日(金曜日)午前10時から正午まで

開催場所

会議室棟2階 会議室H

出席者氏名(敬称略)

アドバイザー 名古屋市立大学名誉教授 瀬口哲夫(座長)、名城大学教授 丸山宏、愛知淑徳大学教授 水谷栄太郎、愛知工業大学教授 杉野丞、中部大学教授 水野智之
オブザーバー 愛知県教育委員会文化財保護室 野口哲也 
事務局 くらし文化部長 加藤正純、生涯学習課長 水野徳泰、生涯学習課長補佐 森健一、学芸員(嘱託職員)川出康博 

欠席者氏名(敬称略)

オブザーバー 文化庁文化資源活用課 五島昌也

審議の概要

議題
古戦場公園再整備について

公開・非公開の別

公開

傍聴者人数

2人

問合先

長久手市くらし文化部生涯学習課 生涯学習係
TEL0561-56-0627

会議録

 座長:古戦場公園再整備については、造園と建築と大きく二つになっています。先ず、造園について、意見はありますか。

アドバイザー:築山を平らに戻して整備される事はよいと思いますが、史跡と接している所を違和感なく整備することが必要と思います。広場の形態などは雨水のこともあり実施設計では注意が必要です。現状の枯山水はつぶさないのですか。

事務局:枯山水は残す予定です。

アドバイザー:枯山水は必要でしょうか。古戦場には、もともとなかったものであり、メンテナンスから考えても残すのはどうかと思います。
塚の周りにある石碑に影響している樹木は、切らざるを得ません。
また、外来種を伐採する方針は良いと思います。現状のソメイヨシノは、徐々に無くなっていくと思いますが、史跡とのバッファゾーンには山桜等を植樹するとよいと思います。
築山を削るとかなり土が出るが、なるべく公園内で処理できるほうが良いでしょう。

事務局:枯山水については、ここでの意見を踏まえ、不必要であればなくす方向で検討します。築山がある場所は、以前、なだらかな傾斜であり、これを踏まえて、ゆるやかな傾斜を付けて広場として整備します。塚の周りの玉垣は、洗い出し仕上げで、史跡整備に相応しい仕上げをします。

アドバイザー:玉垣はもともと、どのようでしたか。

事務局:花崗岩石柱150角、高さ1m程度のものが残っており、据え直し、コンクリートで全部を固めてあります。コンクリートの基礎部は洗い出し、補修されたコンクリートの柱は、石柱に取り換えられたのだと思います。
基礎コンクリートの白い部分が史跡として相応しくないと思われ、洗い出しとします。

アドバイザー:実施設計の段階では、洗い出しの骨材をどんな色にするかで印象が変わるので十分な吟味が必要となると思います。

事務局:石碑の地震対策等はどのようにすべきでしょうか。

アドバイザー:コンクリートの基礎があるので、倒れることはないと思います。
ステンレスのロッドを入れたりする方法もあるが、あまり良いとは言えません。
例えば、灯篭などは地震があると倒れるようになっています。今回は、玉垣もあり心配することはないでしょう。

アドバイザー:玉垣内へは原則、人を入れないこととするのがいいでしょう。

アドバイザー:木造の文化財建造物等は、人が施設内に入るため、地震の際の安全性を考え、ダンパー等で補強するケースがあります。
石材の場合では、今回、玉垣で囲われていることから、地震の備えとしては、従来の伝統的なものだけで充分であると考えます。過剰な補強は必要ないと考えます。

アドバイザー:園路整備でのユニバーサルデザインとは、具体的にどのようなことですか。

事務局:現状の園路は、凸凹があるので、これを土の舗装で整備し、車椅子やベビーカー等でも周遊できるようにします。

座長:ユニバーサルデザインとバリアフリーは異なります。説明は、バリアフリーに該当するでしょう。ユニバーサルデザインとは、どのようなことを行うのですか?

事務局:園路整備に伴うサインで、塚の説明等、外国語併記含め、分け隔てなく来場者に説明できる表示を整備します。

アドバイザー:現状、南からの進入口の階段は、手摺が設けられているのですか。

事務局:設けられていません。景観等に影響するため、愛知県の教育委員会や文化庁等と協議したいと思います。

アドバイザー:サイン計画は、例えば、園路へ車椅子で行ったら、進めなくて、戻らないといけないような事がないように、ルート表示で示すようにしてください。また、サインのデザインは、将来的にいろいろなサイン表示が増えてくる可能性があることを踏まえて検討する必要があります。

アドバイザー:史跡地内と史跡地外の園路整備は、はっきり区別した対応が必要でしょう。史跡地内に車椅子の人が一人で行けないルートがある場合、サインで説明する必要があります。ユニバーサルデザインは、史跡地外のことで、その点を混同しない様にしておく必要があるでしょう。誰もが全てに自由に行けると勘違いされてしまうことがないようにしてください。ユニバーサルデザインを念頭に園路を整備するという設計資料の文言を修正しておく必要があります。
園路はバリアフリーで、ただし、史跡地の内外でユニバーサルデザインとバリアフリーの扱いも異なる事を認識する必要があるでしょう。

アドバイザー:今回の全体整備について、誰もが利用できる考え方で進めていますが、先ほど話にあったサイン計画は重要で、どこに何があるか、どのように行けばよいか、例えば、小さい子どもを連れた人でも行けるのか、また、散策したいという気持ちにさせる情報提供等も必要でしょう。
史跡地の内外を含め、全体なサイン計画が必要です。

アドバイザー:勝入塚と庄九郎塚の通景確保ですが、この間にあるの樹木は全て伐採ということでしょうか。

事務局:伐採する予定です。また、特定の場所で抜根するかどうか、今後検討します。

アドバイザー:史跡地内では現状変更になってしまうので根は取れないでしょう。根の際で切り、木が腐るのを待つことになります。通景のため、何でも切ってしまうと言うのでなく、景観に配慮した伐採が必要です。名古屋城でも木を切り過ぎることがあります。風景を作っていくことが必要でなのです。見通せないからといって、木を全部切ってしまうのではなく、景観を作るという論理が必要です。また史跡地と史跡地外があるため、史跡地内は特に注意が必要です。史跡外は、自由に伐採できるますが、一本一本吟味して伐採する必要があるでしょう。

事務局:根は残すということでよいでしょうか?

アドバイザー:現状変更が起きるので堀れないでしょう。木が腐った後の水の通る穴は、養生する必要があります。

事務局:根で塚が傾いているなら、抜根する必要があると思いますがいかがですか?

座長:木を伐採し、枯らして、根は残し腐らせることがいいでしょう。

アドバイザー:資料にある明治の写真には塚の横に松らしき太い木がありますが、全部切ってしまうとよくないと思います。

座長:歴史的景観の配慮が必要となると思います。

アドバイザー:歴史的景観と言ったときに戦場の復元ですので、戦場のイメージが分かればよいのですが、合戦時に塚があった訳ではないので、塚が建てられた江戸時代の景観を考えに入れるべきと思います。

アドバイザー:古戦場であれば、合戦当時に木々は一本もない訳で、本来の古戦場としては木を全部切ってしまえば良いのですが、それではよくないので、歴史が重なってきた雰囲気を作る必要があると思います。写真にある塚の横の木は、現在ありますか。

事務局:ありません。

アドバイザー:愛知県内では、塚の周りの木を伐採している所とそうでない所があります。

座長:これまでに、現場で戦いの痕跡が分かるようなものが出てきたということはありませんか。
田原坂の戦いの跡から薬きょうが出てきて、どこが激戦地であったか調査で判明してきている。今回の戦国時代の戦で、例えば弾が出てきたということはないですか?

事務局:ありません。

座長:今後、工事の際に何か出てくれば、報告するように注意する必要があるでしょう。安城の三河一向一揆に纏わる寺の堀の整備で、鉄砲の弾が出ていきたことがありました。

アドバイザー:石碑の景観は、特定の時代に遡り復元するのではなく、そのプロセスも大切で、江戸時代では古戦場がどう認識されていたか、それぞれの時代でどう認識してきたかを検証することも必要かと思われます。樹木においても樹齢により、どの時代に植えられたかを知ることも古戦場を認識を認識するため必要です。

座長:次に建築設計について、発言を求めます。

アドバイザー:多目的広場の規模的なイメージを教えてください。利用想定人数や想定イベントを考えていますか?

事務局:現在は、築山となっていますが、それを削り、広場を広げます。古戦場桜まつりを毎年4月に実施しており、来場者は約8,000人です。この際に、火縄銃の発砲する広場になっています。

アドバイザー:収蔵庫が半地下にあるので湿度対策が必要でしょう。また、資料等の搬入では、虫対策に配慮した気密性の高い扉等が必要です。また人も動きますが、モノも動くので施設内では段差がないように設計する必要があります。搬入の際の荷おろしする車両のスペースも必要となるでしょう。そこに庇を設けると、雨天時にも搬入物を安全に取り込むことができます。施設内での音を出す展示、VRシアターや体験型展示でも来場者の声等が響くことがあります。音に対する配慮は必要で、施設には吸音性の高い材料を利用することも必要でしょう。

アドバイザー:施設の入口周りは、屋根までガラス張りですか。

事務局:そのように考えております。イオン側からのアプローチの際、建物を通して古戦場が望めるようにガラス張りにする予定です。

アドバイザー:和風建築の場合はこのようなデザインは、ありえないと思います。屋根は本瓦を使いますか。

事務局:既存の和弓場が瓦屋根となっており、既存景観に配慮し、また予算が合えば、瓦を採用する予定です。

アドバイザー:和風とガラスのバランスが気になる所です。和風の建築は全国にいろいろあるので事例調査をしてください。木造で考えられているようであるが、合板的材料等を使うのですか。

事務局:工業化された合板的材料ではなく、製材利用の方向で考えています。

アドバイザー:木材の場合、費用がかかるので合板的材料を含め、選択枝があると思います。また、瓦等は重いので屋根の構造工法に影響してくるでしょう。材料を検討し、選択肢を広げてほしいです。会議では、1案だけで提案されることが多くが、複数案で議論するべきと思います。

アドバイザー:建築物の使用材料からは、ガスが出る場合もありますので、早めに人・モノにとって良くないものは除去するよう配慮してください。このために施設の公開が遅れないように注意してください。
事務局:通常コンクリートからでるアンモニア成分のため、建設から除去するのに1年程度かかると言われます。片面が土中で水に対する処理を施しており、通常よりもガスが放散し難い状況でもあるので、吸収する建材利用含め、工程と合わせて建材を選定する必要があります。

アドバイザー:施設の常設展示で3年、5年、10年とずっと使っていく中、常時、同じ展示ではなく、展示の入替パターンも提示してください。完璧なストーリーで展示設計していると思いますが、もう少しインパクトのあるものを学芸員と検討、提案してください。

アドバイザー:このことは、基本設計で深めておく必要があると思います。展示は膠着状態になってしまうとよくないですから。
事務局:収集している資料によって展示パターンは変わってきますが、現状、考えられるパターンを立案するということでしょうか。

アドバイザー:収蔵品に限らず、借用品も視野に入れたパターンが必要ということです。常設展示は、何年間もこのパターンの展示で行かれるということですか。

事務局:常設展示についてはそのとおりです。この他、企画展示室では、年に数回、特別展、企画展を開催する予定です。

アドバイザー:常設展示は、初めての人にはよいが、二度目は入りません。特に郷土資料については、工夫を考えたいです。展示内容は悪くはないが、ずっとこのままでいくのであれば、工夫に欠けると思います。

座長:今の展示はどうですか。

事務局:施設開設以来、30年ほとんど替えてません。

座長:少なくとも10年に1度は、展示替えをすべきでしょう。
その内で数年に一度、常設展示の1/3程度、中身を替えることで、いつでも訪れた人が新しさを感じるような展示にしてほしいと思います。
企画展等の際は、常設展示の拠り所を少し替えるような仕方を考えてはどうでしょうか。

事務局:全体の施策に中で考えていきたいと思います。

アドバイザー:公園や施設の管理は指定管理を考えていますか。直営ですか。

事務局:決定していませんが、指定管理を検討していきます。ただし、市民による公園の管理組織を作り、ガイダンス施設等の専門分野が必要な場所以外は、市民に関わってもらう予定です。

アドバイザー:奈良国立博物館では、市民NPOに樹木剪定の指定管理を出しています。行政は費用負担し、民間に管理を委ねる方法です。古戦場公園にあっても運営の仕組みづくりを将来的に詰めておく必要があると思います。

事務局:これまでの計画には抽象的に書かれており、検討が必要であると思います。

アドバイザー :施設の中に市民組織が入れるようなスペースも必要となるでしょう。イベントを実施する際には、部屋の確保が必要になると思います。資料の図には直営的な計画となっており、展示のことも含めて、これからのことを検討する必要があると思います。

事務局:公園管理については、西側ゾーンの計画未確定地の中で組織の入れるスペースの確保を考えています。ガイダンス施設の管理は市の範疇と考えています。

アドバイザー:ガイダンス施設でも市民参加が必要になるのではないでしょうか。そういう事を通じて市民に歴史他、いろいろなことを地元に伝えてもらえる場所になるべきと考えます。

座長:市民参加の方向にあるので西側ゾーンの活用、ガイダンス施設、そして、近くのリニモテラスの活用も含め、これらのことを進めることが必要かと思われます。

アドバイザー :ガイダンス施設で「小牧・長久手の戦」は、展示の軸です。それ以外の長久手に関するモノで何を展示するのか具体的に吟味する必要があります。長久手市では、転入者が多く、その人たち向けの発信が必要となります。また、市内に点在する史跡への案内展開の他、それらを企画展示に繋げるなど、マンネリ化を避ける考えで進めるといいと思います。体験展示は、戦の他、長久手の伝統芸能に係るものがありますが、企画展示に絡めた体験展示があるとよいと思います。
屏風絵については歴史的背景を含む展示が望ましいでしょう。伝承展示に関しては西側ゾーンと住み分けをどうするか考えなければなりません。展示については、市内に点在する文化財の他、合戦に限定しない情報発信が必要と思います。   
実物をできるだけ展示するといいと思います。

座長:実物も重要と思いますが、長久手市が持っていないものを複製として展示することも必要かと思います。
重要なのは、ガイダンス施設へ来ることで、市内の史跡と連携できるということです。点在する史跡に行ってみようと思わせることが重要です。現地に行って深く知りたくなって、施設に戻って来てもらうことで、施設が生きてくると思います。郷土史においては、ガイダンス施設だけでなく、西側ゾーンへつなぐ等、資料にも書かれているフィールドミュージアムが重要で、想定しているガイダンスホールの床地図の説明方法を工夫する必要があると思います。

事務局:その手法は検討します。コスト面もあり、明るさの問題等もあり、ソフトの更新も含めて検討します。

座長:明るさの事では、建築がガラス張りにして公園を見せたい思いと、映像等を暗くして見せることをどうやって解決するのか等、設計コンセプトを検討してください。

事務局:ガラス張りのデザインのこともありますが、施設としての何が重要か取捨選択しながら、全体の建築計画をまとめていくべきと考えています。

アドバイザー:他市町村と古戦場ネットワークのようなものはないのですか。
一か所だけでは力に欠けるので、学芸員さんにネットワークを企画してもらうとよいのではないでしょうか。関係市町村でギブアンドテイクも必要かと思います。

事務局:基本計画でも視野に入れており、桶狭間の豊明市、長篠の新城市や犬山市、小牧市、日進市と連携し、古戦場をPRしていきたいと考えています。

アドバイザー:愛知県の市町村だけでなく全国規模の連携がよいでしょう。

座長:博物館間の連携、市民活動の連携、ゆかりのある事での連携、これらを考えてみてはどうでしょうか。これまでのように研究だけでない、新しいことを模索する学芸員の活躍が必要となるでしょう。

アドバイザー:展示を考えるときは、資料が一番大切です。その情報を集め、それを基に組み立てていくべきと思います。

座長:展示の資料材料をしっかり集めること、展示のストーリーを複数用意することをよく検討してほしいと思います。施設ができて終わりではなく、継続的に資料を集めていくことが重要で、何十年後かには博物館が必要となるくらいの資料集めをして欲しいと思います。
以上


 【会議資料】

   次第(PDF:24KB)

   資料(表紙・1ページ(PDF:792KB)2ページ・3ページ(PDF:4,680KB)

    4ページ・5ページ(PDF:1,568KB)6ページ(PDF:1,721KB)) 

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電話:0561-56-0627(生涯学習係)

ファックス:0561-62-1711(生涯学習係)

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